会長挨拶

滝澤英之さん地域の発展 ~革新の連続~

平成30年度会長 滝澤英之

明治11年、我が国に商工会議所が誕生しました。商工会議所設立の背景には幕末に欧米諸国と結んだ不平等条約があります。当時の政府は、関税自主権の回復等を求め条約改正を急いでおり、後の総理大臣となる内務卿の伊藤博文が英国公使のパークスと交渉にあたっておりました。伊藤博文が条約改正は国民の世論であると迫ると、商工会議所が存在しない日本が、どこで世論を聞くことができるのかと、パークスに反論されてしまいました。この交渉を受け、渋沢栄一翁が中心となり全国で商工会議所の設立に動き、栄一翁自身も東京商法会議所初代会頭に就任しております。

郷土の偉人である渋沢栄一翁は、明治期にさまざまな企業を設立し、道徳経済合一主義を提唱しました。これは、幼少期に学んだ論語をもとに、倫理と利益の両立を掲げ、社会貢献や人々の幸せといった公益を求めながら、企業の利益を増やしていくという考えです。昨今、残念ながら国内大手企業の製品品質データの改ざんや粉飾決算等が問題となり、世界に誇る日本ブランドが揺らぎつつあります。今、私たちは改めて渋沢栄一翁の思想を見つめ直し、この地域を幸せにし、地域を豊かにしながら私たち自身の企業も発展させる必要があります。

深谷商工会議所青年部は平成2年1月に設立されましたが、その役割は商工会議所設立の背景と同様、地域の人々の意見を集約し、地域の経済的発展の支えとなることです。そのためには、企業の使命と同様に私たちの組織も継続しなければなりませんし、継続するためにはこれまでの活動を踏襲するのではなく、活動に新たな価値を見出し、革新する必要があります。約30年の歴史がある深谷YEGではこれまで多くの事業を行うなかで地域を活性化し、地域の魅力を地域内外の人たちに伝えてきました。こうした事業が続けられるのは、情熱あふれる多くの先輩方や会員が毎年趣向を凝らし、創意と工夫を傾けているからに他なりません。

国内で創業100年を超える企業は、26000社(2016年商工リサーチ調査)あるといわれておりますが、そのうちの一つの創業500年の老舗企業「虎屋」は、創業の味を守り続けるのではなく、時代とともに味を変化させながら、現在でも国内外において絶大な支持を得ております。継続は革新の連続です。革新を繰り返すことで現在があり、未来を作り出すことができます。地域社会と私たち企業の発展に貢献するという気持ちを抱き、私たち深谷YEG270名を超える会員同士の英知を結集しましょう。深谷YEGが地域に、全国に、ひいては世界に誇れるブランドになるよう、私自身も粉骨砕身、活動いたします。
1年間どうぞよろしくお願い致します。